頭のない奴は、汗をかけ

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7月に入ると、学校もお休み、子供達は、海に、山に9月の半ばまで遊びまくりの世界が待っています。会社だって14ヶ月のお給料、一ヶ月の有給休暇が保証されていますので、マドリッドは、道路もガラガラ、町も地元連中は、外に観光客は、もっぱらプラード美術館や買い物の散策でふらふらふらふらです。

ダウンタウンから離れた私の治療所近辺は、普段の活気が無く、私などの外人は、本当にマドリッドにいること自体が異邦人ですので8月のマドリッドは、本当にマドリッドらしくてワクワクの連続です。8月にはいると暑さも朝晩は大変凌ぎやすくなり日本のように湿気が無いので日陰に入るとひんやり感を味わうことが出来ます。私などは一ヶ月の休暇をもらっても逆にイライラしそうで、8月といっても治療所の整理整頓,日本に送る原稿のため書きしたりで、スペイン人のように一箇所の保養所に一ヶ月も閉じこもることなどできるわけもなく、貧乏性が災いしているようです。
枡添さんじゃないけど、金曜日の夕方、車に家族を乗せて200kmぐらい離れた別荘にヨッコラでかけて日曜日の夜遅く帰ってくるわけです。スペイン人の家族は、これを飽きもせず一年中続けるわけです。日本人だったらアッチにいったりコッチに行ったりが好きなんですが、スペイン人は出来るんですね。メンタリティーの違いです。
 飯も長い時間かけて会話を楽しみながら、最後はコーヒー、そして食後酒、あっという間に深夜の12時です。まだまだの感を呈してお開き、食べた後にべらべら。私は食べたらすぐ横になってウトウトですので、スペインにきたての時は、無理してスペイン人と夕飯を食べましたが、この頃は、招待もしないし招待もされない寂しいおじさんになってしまいました。うちに帰って10分で飯食って後はゴロゴロが最高の幸になりました。
 ただスペイン人のいい所は、団欒にテレビがないということです。テレビが団欒にどっかり位置している日本は、テレビの箱の中から流れる毒素に汚染されているような気がします。余計なことを考えずにテレビを見てヘラヘラしてなさい。まるで昔の独裁スペインのように国民はサッカーとフラメンコを堪能して余計なことを考えなくてよろしい。日本はテレビがこんな役割をはたしているのかもしれません。
ヨーロッパの各国の人達は、確かに高いレベルで人生をenjoyしています。完璧に価値感の違いです。ただ親父が生前口をすっぱく言っていたのは、頭がない奴は、汗をかけ、そうなんです。ここスペイン日本人も中国人も頭のない奴は、汗をかいて、土曜も日曜も働かなければならないのです。こんなわけで、移民一世、汗をかいて働くのです。

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