プレゼント列伝

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外国にいると言うことで、お土産を貰うことがあります。日本人はあいさつの一環として、または話の糸口の手段として品物をプレゼントをすることがよくあります。心遣い、ほんの口汚しですけど、つまらないものですけどなどと言いながら渡しますよね。御中元、お歳暮、贈呈の種類は無限に広がります。私は、この習慣が日本人の大変いい習慣と思っています。
 外国、特にスペイン等は、この習慣がないですね。家族同士や恋人はもちろんありますが。一般的にはその習慣がないみたいです。ただフランス、イタリア、オランダ、スイスと講習で良く行きますが、ヨーロッパ全般の傾向としてはちょっとしたもののプレゼント合戦は常識のように思われます。
 それじゃスペイン人は、物をもらうのが嫌いかというと、もらって嫌がる奴はいないですよね。貰うのはうれしいけど、お返しをしないというだけの事で、スペイン人の鈍感さと、常識の無さを物語っているだけなのかもしれません。私は、一時期あげ魔と言われるほど人に物を贈呈するのが好きな時代がありまして。日本に帰るたびにスーツケースに浅草当たりで買い集めた小物をどっさり買い込み,飛行場のカウンターのおねえさんとの重量オーバーの超加料金をどのような笑顔でかわすかを日々研究したものでした。こちらに帰ると指圧の常連の患者さんに小物をあげて一人喜んでいる時代がありましたね。今考えるとありがた迷惑だったのかもしれませんが、それはそれでよかったと今でも思っています。
 ただ貧しかった国(スペインのフランコの時代)や貧しい国は物をあげる(贈呈)と言うことは裕福層から貧困層への施しと解釈しがちですので、お返しなど考えも及ばないのかもしれません。またこちらの人は、私が良いと思う品物だからあなたのあげるのだからね、の発想ですので絶対につまらないものとは言いませんし、口汚しなんて発想はない訳です。または極端になりますが、くれるのはあなたの勝手、でもありがとう位に考えているのかもしれません。この辺がスペイン人のヨーロッパ人になりきれないプアーな所なのかもしれません。
 それとプレゼントという発想の奥底にほんの気持ち、ただただ心からの純の発想なのですが、、何か賄賂的何かを(長年の歴史を見てみると)、感じる要素があるのかもしれません。
 ただ今の若者のスペイン人は世界を気楽に旅ができる時代に育っていますので、素直にものを受け止める習慣がついてきました。、お土産が一つの潤滑剤であり気楽にあげたりもらったりの時代がスペインも来ていると思います。ただ、日本人のユーモアか優しさかそれとも商売根性か、さすがにこちらには義理チョコの習慣はありませんし理解さえもしないでしょうね。
 職業柄、クリスマス時になると患者さんからのプレゼントが若干増えます。たいていは、決まった人で、私にとって長年通っていただいているVIPの患者さんたちです。毎年、同じブランドの小物を頂き20個もそろった小物をみながら歴史を感じたり、毎年、私のコレクションの1930年代の人形をどっから手に入れたのか、必ず12月の20日に送ってくれるご老人がいたりで、SHIATSUを通じてありがとうが通い合っています。
 そのように私に束の間の喜びを与えてくれる患者さんに、お返しとして日本のデパートから取り寄せた,陶器の茶わん、急須、お皿をお返しとして重複しないように記録に取ったものを確認して毎年お送りします。これが、クリスマスの私の仕事になっています。来なくなった患者さんもいますが、この習慣だけは実行している患者さんもいます。これは私の趣味として続けています。貰ったら、必ず返す、これが継続の秘訣でこれがなかったら続きません。すべて牛の涎の如く。解るかなー、わかんねえだろうなー。

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