爺はうるさくていいのだの巻

| 0 comments

 明日で6月も終わりです。本当に月日のたつのが早くて夏が終わるとすぐにnavidad(クリスマス)です。年を老るとね茂ちゃん日がたつのが早くてねーと、誰か言ってたなー、それを聞いて、何言ってんだよこの爺と、ろくすっぽ聞かなかったあの青春真っ最中の恥知らず、懐かしいけど、あのころは確かに一日をだらしなく垂れ流して、だらだらの青春だった気がします。

お袋の父親が明治の頑固親父、小遣い欲しさに毎週、爺様の家に説教を承りに通ったあのころ、俺も息子の子供に説教をたれるんだろうか。きっとたれないだろうな、その孫、日本語わかんないから会話が成り立たない、ただそれだけの理由でね。
昨日マラガの指圧学校に卒業証書の授与のために行きました。いつものようにマラガの大将のマテオ学院長が迎えに来てくれたんだけど、さっと私のスーツケースを引っさらい、さっさと歩き出すんです。彼はいつもそうなので私はいつものことなんですが、ある人は彼は、軍隊経験があるので、あの感じなんだと言われていたので、私もそんな感じと受け止めていたんです。たまたまそんな話に話題が進んで、彼の話を聞いたんです。マテオの親父は、仕事関係でよく旅する人だったみたいで、帰ってきて旅先の話や、ご当地のお土産を持ち帰ってマテオたちを喜ばしたそうです。その親父を迎えに行くと、お前たちは待ちくたびれは、あるかもしれないけど、旅から帰って来た人は疲れているの、その旅人の荷物を持ってやりなさい。そして一言、お疲れ様と言いなさい。その旅人はそれだけで疲れが吹っ飛ぶんだよ。といつも言ったそうです。
 親父が俺に残した意味ありの人生訓は、そんな二、三の言葉かなーと、懐かしげに自分に話してくれました。マテオ先生は、スペイン人には珍しく、気が利くんです。指圧のイベントなどの演出は彼が先頭になってやる気遣い人なんです。まさに親父の背中を見て育った人なんです。
 そうか、爺は、日々の速さを感じて、ぐうたら若者に何かを伝えたくて、残したくて、うるさいんだ。何時の間に俺もその類の仲間入りかとふと感じて、よっしゃ、うるさい爺になるぞーとなぜか決意の茂おじさんなのでした。

コメントを残す

Required fields are marked *.