蚤の市パート6

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最初の4,5年(84年から90年)は、指圧稼業ものんびりしたもので、一日せいぜい4,5人治療すれば、はい今日はおしまいといった感じで、それでも何とか食っていけたあの時代は何だったのだろうと今でも時々、答えを出そうと奮闘しますが、、、、、答えが今でもさっぱり出ません。何しろいい時期だったんだと思われます。

治療所を探し始めて、たまたま紹介された場所がマドリッドの北で、今でもそうですが、外人が比較的多く住んでいる場所で、初めからGOODな患者層の場所を選んで商売を始めたようです。イベリアのパイロットとか、趣味でお茶やお花をやっている日本好き好きスペイン人とか、時間をもてあましたスペインの伯爵公爵ETC。
 最初のアプローチは、ものめずらしさを売ることで苦労なくやってたみたいですね。今では、膝と腰をやられるのでベッドで治療に専念していますが、最初の頃は、畳に布団、屏風をまだまだ暇だったので、、自分で作って、GBMは、キタローなんか流して完璧なオリエンタルで商売していた時期でした。
 それでも何とかしのいでいたあの頃は、まだまだプロとは言えずアマチヤだから、そして何も知らないから商売ができた、超生意気な頃だったんだと思います。長いプロの道のり、誰もが通る冷や汗街道まっしぐらの時期だったんだと思います。

 日曜日は、必ずラストロ(蚤の市)に行きました。ひととうり店を回って、その頃妙に気になったのが、1930年代のお人形でした。骨董というと頭がセラミックのフランス人形が有名ですが、私が俄然興味を持ったのはマリキータペレスという1930年代からスペインで流行っタ、シリーズ化されたドールでした。もちろんその頃、バービー人形、抱っこちゃん人形同様、子供たちに超人気だったようです。今でもスペインのおばあちゃんに聞くとあーあーとうれしそうに話してくれる人が大半です。

 その人形を筆頭に、要はピーンときたものを店の親父と交渉して手に入れるのですが、その交渉が好きで、最後はまーいいかで買っちゃういい東洋人のクライアントでした。毎週の売り上げを持ち出しては、すっからかんで、結構一回に何体も買い歩きました。治療所の押入れは、その時の戦利品があふれかえっていて、なんやかやで400体はゆうにあると思います。今では整理するのが面倒で開かずの押入れです。バブル時は売れば、マンションの一つは買えますねといわれたお人形もバブルがはじけて10分の1の価値に急落しました。まー売る気がないので関係がありませんが。

 10年ぐらい毎週ラストロにいっていたラストロお宅も、今じゃ指圧お宅になり毎日指圧三昧に満足しているわけです。
 それでも講習などで他国を旅行をすると必ず、骨董屋に立ち寄り小さい年代物の顔が気に入った人形を一つ買ってその地の思い出にしています。
 人それぞれの趣味は、興味のないひとにはゴミです。私が死んだら子供たちは、この戦利品をパパのゴミとしてどこに捨てるやら、又私みたいなお宅に拾われてくれたらいいんだけれど、むりかなー。

4 Comments

  1. いつも、興味深い文章で、楽しませてもらっています。お人形がお好きなのですか、男性の方では、ちょっとお珍しいのではないかと思ってしまいました。因みに私はとても苦手です、子供の頃からお人形嫌いです(笑)人型が怖いのです。

    • お人形を嫌う人いますよね。古い人形は、確かに誰が持っていたか解らないし、気味が悪いと言う人もいます。しかし役割を終えて、所有者も、興味が薄れて、何の役にも立たないお人形。でも歴史と、ロマンをなんとなく感じます。こんな商売やっている人は、案外物集めのお宅がたくさんいます。生身の人間を一日、1対1でアテントとしてるとストレス解消で爆買いや爆食い、いろんなやつがいる世界です。たまたま、私は、お人形のほかにポスターの古いのとか、色々集めてます。又暇なときがありましたら、質問してください。今後ともよろしくお願いいたします。

  2. お返事下さり嬉しいです、こちらこそよろしくお願い致します。
    古いものの歴史とロマンを感じる対象は、人によって違うのでしょうね
    建物っていうのもありますよね
    お人形は、魂が入ります。人型は入りやすいんです。
    あっ、私、霊感とかありません。無宗教ですし(笑)

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