入れ墨への考察パート3

| 0 comments

昔、板橋の道場で少林寺拳法をかじっていた頃、小指のない背中じゅう俱梨伽羅悶々のお兄さんが通っていて,良く乱取りをやったことを覚えています。

やくざさんを廃業したとかの人で、非常におとなしい人なんですが、この人乱取りになると妙に張り切って、私も若かったので妙に真剣に乱取ったのを覚えています。防具を付けてのことですので、勝っても負けても、死ぬわけでもないので、まあまあいつも5分5分の戦いだったのかもしれません。しかし素手だったら絶対に戦わないであろう妙に気合のある人でした。その人、練習が終わるといつも、汗の出が悪くてねーと言っているのが誠に印象的でした。
 その頃の私は、何言ってるんだこのおっさん位にしか思ってなかったんだと思います。こんな世界に入ってから少々解剖をたしなむようになってから、入れ墨を入れれば汗腺がやられるんだと悟りました。また人間は若干の皮膚呼吸もいまだにしているらしいから、入れ墨を背中なんかにするとその部分の皮膚呼吸ができないことも理解しました。要は体が作った老廃物の排出のペースが落ちることになります。また老廃物の処理は肝腎の仕事で、肝腎要の2臓器が障害もちじゃ長生きの条件が確かに減るわけです。そのうえ東洋医学では怒りは肝を傷つけると言ってますので,肝腎不全とやらの確立が増して、やくざさんは、長生きができない条件がそろう訳です。現にそのことを引退したやくざさんが言っているのをyoutubeで聞いたことがあります。それじゃ―やくざさんの全身入れ墨じゃなければいいのかというとこれがまたまた面白いことを、東洋医学は言っているんです。
 一点彫りの入れ墨をきれいなお嬢さんが、ドキドキしてしまうような部位に入れますね。下腿の内側なんかに入れちゃうと目立ちますね。腰骨の際に入れちゃうとこれまたちらちら、目立ちますね。ちらちら目立つポイントにぴったしカンカンに重要穴が集中しています。腰骨の際、仙骨付近、セクシーポイントは、大体が婦人病特効穴です。このポイントに顔料を入れたら経絡上の走行に乱れが出るのもうなずけますね。特に腎の経絡,肝の経絡そして脾の経絡の3経絡が交差する三陰交、そして陰陵泉、血海の脾経のライン上に彫り物したらこれはやばいです。35年、毎日体を触っている人が、たとえエビデンスがないと言われてもやばいと言っているんだからやばいのです。気の流れは、表面を流れている説と、体の奥を流れている説がありますが、私は表面に流れていると考えています。腕の内側も心の経絡があり、目立つポイントに彫られる可能性大ですね。流行りだからやればの軽い気持ちなんでしょうね。うちの子供が入れると言ったら理詰めで、説得します。これは親の役目です。でももう一方の自分は、20歳過ぎれば、てめえの尻は、てめえが拭くもの。自分の行動は自己責任、入れ墨彫って、かっこよいと思ってるんだからそれでよかとよ、でも入れ墨ごときで後悔だけはしなさんなよ、と言っています。
結論
若い時は美しい入れ墨が、年を重ねてより美しくなったということを、いまだに聞いたことはありません。入れ墨をして健康になった話も、聞いたことがありません。身内が彫るなんて言ったらひっぱたいてでも辞めさせます。
 しかし隣の餓鬼が入れ墨入れたら、かっこいいねーと一言笑顔で言ってやります。
 それにしてもプロのスポーツ選手の入れ墨はいけません。非常に、バカっぽい表現です。やくざさんの入れ墨は、アウトローの印です。覚悟の印です。意地の芸術です。誤解を覚悟で言えば、嫌いではありません。

コメントを残す

Required fields are marked *.