もうそろそろの潮時

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 朝8時15分のイベリア航空でグラナダに行ってきました。あのアルハンブラ宮殿がある、スペインのグラナダです。うちの生徒だったアントニオ先生が指圧学校をグラナダに開校して10年が過ぎました。3年生で、3年間で計1200時間のカルキュラムです。実習を多くして卒業したら開業可能の実力をつけて卒業するを目的にした教育機関を目指してここまで前進してきた学校です。この経営を後押ししているのが、マドリッドの本校です。マラガ、バルセロナ、ヴァレンシア、テネリフェ、リスボン、ベルギーにやはり本校を卒業した先生が、頑張って指圧を普及しています。

 最初はみんな寺子屋でしたが、継続を合言葉に粋がったせいか、すべての学校が、10年以上も消失せずにあるということは、指圧も徐徐に、根を張りだしたのかもしれません。ヨーロッパはお触りマッサージごときが、まだまだはびこっていますので、本格的に修行した指圧師がやれば、やはり結果は出ます。その辺の差は、患者さんもバカではないので、よくなれば自ずと依頼も多くなります。特にオフィイスワークのwoman などが口コミで来てくれれば、それなりに良い商売と思うのか、学校は、実際まだまだそこそこの数の学生さんですが、それなりに成り立っていることは事実です。
 スペインは、私がここにきて34年の月日が流れましたので、種をまき始めて34年になる勘定です。
 ヨーロッパの指圧は、なんやかんや言っても約50年の歴史があります。各学校、各治療師のレベルの違いは、確かにありますが、手当療法は、特にカイロ、オステ,SHIATSUなどを主体にして根強い人気があります。霊気などのスピリチュアル関係も頑張っていて、日本と同じように怪しいちょっと宗教関係を絡めた団体もあるようです。私たちはエヴィデンスを売って商売しているのですが、ヨーロッパ人に取ってはまだまだミステリーの領域に置いときたいのか、すべてをごちゃごちゃにしてあえてミステリーな部分を強調して喜んでいる輩もたくさんいます。
 日本は外国から来た医学を学んだ人が医者になれるというシステムを導入して昔からある東洋医学をないがしろにしました。ヨーロッパの国々は、西洋医学の限界を知りつつ突っ走ってきましたが、そろそろ限界が来ているようです。その限界を打破するためにある医者は、針を使いだしたり、漢方を勉強して患者さんに投与したりで、暗中模索の日々が続いています。ここの国々は、手技療法、特に指圧に対しての偏見がありません。手当てのすばらしさを認めています。この差が自由な発想につながるようです。日本は、按摩、マッサージ指圧はまず盲目者の救済というイメージが今でも根強くあります。大都会は別にして、地方都市では今でもその偏見が残っています。その上、手技療法の価値を下げたものがあります。それはこの世界に会社という組織で入り込み、商売として2980円の安売りで参入した利益追求の会社。そしてその輩を止められなかった各協会の責任は大です。
 50年後、消えない職種に手技療法があります。現代医学は、ますます私たちを薬オンリーの世界に導いています。こんな時こそ、自分の体からの警告を聞ける体の維持が不可欠です。予防医学を第3の医学と呼んで久しいのですがまだまだ検査、薬の医学の花盛りです。西洋医学の本場での指圧普及、逆にここにいるからこそできることがありそうな気がします。ここでお手本を作り黒船で日本に上陸した方が、外国コンプレの日本戦略はよりやりやすいかもしれません。しかし私も人生の第4コーナーの身です。日本再発見、気力、知力がある間に、日本を隅から隅まで旅をしたいと考えています。もうそろそろの時期がいつ来るかとの戦いが始まりました。

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