断捨離その1(本)

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断捨離が、スペインでも話題にあがっています。ミニマニストといえば、ほとんどのスペイン人は理解してくれます。うちの嫁さんは、あんたが死んだら全部捨てちゃうからといって脅します。マンションの物置も物で一杯、何がごたごたしているかというと一番のガラクタは、本です。日本から船便で送ってもらったたわいのない本です。城山三郎を筆頭に司馬遼太郎、山本周五郎、池波正太郎、どちらかというと歴史もの、人情物が好きでそのたぐいの本が、自分の部屋、治療所、物置結構あります。また自分の分野の本が、カイロの本、針きゅうの本、帰国するたびに結構高い専門書を衝動買いしたおかげで、あるはあるわのオンパレードです。たかが紙とは言いながらどうもスパッと捨てにくいのでした。しかしこの頃は、老眼が進行して活字を追いかけるのも億劫になり友達から良く新刊を送ってもらうんだけどこの頃は、送ってもらった本もベッドのわきにみなしごハッチなのでした。電子版が普及しても、ページをめくるあの感じは、捨てがたいものなのでした。

本といえば年に一回のペースで、指圧の本を製作して日本の市場にばらまいているのですが、出版界も不況のようで、特に専門書ですので、時間と手間暇の割には、報われないもがきをしていると言われても仕方がない現状です。贅沢な趣味といえば、納得なのでした。私が死んだら、ちょっとは売れ出すかもしれませんが、あの世で喜んでもとは思うのですが、この業界は先生と弟子への技の継承が今でも生きてますので、今までのままでは技がいつの間にか消失しかねないので、高い、そして報われないであろう趣味を好きの一言で、やっているのでした。

スペイン語版も結構こちらの学校の中に出版部門を立ち上げて細々とスペイン語圏内をターゲットにやっているんだけど、結構メキシコとかアルゼンチンの人は、本を読む人が多くネットで売れています。スペイン人は本は読みません。スペインの本の市場はまったく小さく、隣のポルトガルのほうが本を読む人が多いようです。学生も本を買いません。全てコピーで済ませようという輩が多く、何故か落ち着きのないスペイン人なのでした。しかし携帯の普及率はヨーロッパ一番で、スマートフォン症候群で肩こり、ドライアイ、頭痛、生理痛、まったくもって指圧の適応症の人が多く、商売繁盛でキッキッキの当治療院なのでした。

話はそれて、まず単行本から処理しようと思って、いざ段ボールに入れてスタンバイ箱に入れるはいいわ、オーこの本、懐かしいなんて箱に納まった本を取り出し、思い出にふけるおじさんなのでした。本は、捨てられないですよね。ジャー何から捨てるんだと叱咤激励の反省しきりなのでした。

昔は、本が大好きで、文系志望のちょっと右寄りの青年だったのです。三島由紀夫の生きざまにちょっと惚れちゃったりして、三島の決起は、高校2年で、ちょうど図書館にいたのを鮮明に覚えています。愛国党の赤尾党首の渋谷での街頭演説を聞いて、何だこの親父、妙にカリスマがあるナートうなったのもあの頃かもしれません。お袋さんが文系は食えないからと無理に理系のクラスに入れられたころから、妙に自分の人生が変わった気がします。理系のクラスで、数学が苦手の自分は、徐々に落ちこぼれていった青春の一コマが、妙に今でもほろ苦く感じることがあるのでした。そんな青春の名残りで、断捨離の困難さに突き当たっている自分なのでした。

ジャー洋服は、これは嫁さんの買ったものを素直に着て来た人生ですので、洋服は、じゃんじゃんふてられると思いますがどうなんでしょう。

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