50歩100歩

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ここ6年ほど日本に帰っていません。このごろは、帰る帰らないの意識がなく、どこにいても大差なしが本音かもしれません。日本はお金があれば楽しい所で、飯はうまいし、ネエちゃんはきれいだと昔、フォークグループが歌ってたけど、確かに飯などは、ここまでか、これまでかと利幅を下げて提供して、これまた1000円も出すとまともなものが食えちゃう恐ろしさが日本にはあります。
 スペインだったらここまで凌ぎを削って20センチモの利潤と、もしそれが現実ならば誰もやらないという断固とした世界観がスペイン人にはありますね。

買値の5割増しで売るがいいところで、人件費、消費税を考えたら、やらないほうが、動かないほうがましの結論が、すぐ出ちゃうのがスペインかも知れません。
 あんな暑い中、朝の4時から各テレビ局はおはよう、おはようと騒いでるし、5時半にはスクーターが新聞を配りに来るし、朝が勝負の日本なのでした。11時半には12時じゃ混むからと昼飯をもう提供しています。すぐ昼飯という実感は確かにあります。
 スペインは特別な国で14時にやっと昼飯が始まります。2時間の休憩後多くの事務所が4時から始まります。
 4時から8時までが夜の部の仕事です。仕事の終わりにいっぱい飲んで夕飯は夜の10時からが一般です。10時からだらだら始まり食後酒、デザートが12時ごろと見積もっておけばよしなのかもしれません。
 巷でスペインに赴任される大使は頭より胃袋とささやく声もまんざらうそではなさそうです。飯を平らげながら会話を弾ませ、ちょっとしたウイットをサンドイッチして恋を語る、すばらしいですね。ちょっとした小話を披露したらあなたはもう今夜の主人公です。しかしここの冗談、どこで笑っていいのかわからない外人の悲劇、こんな場面に出くわしたらストレスが溜まりますよね。始めのころ無理してスペイン人と飯を食べる機会をこちらから作りよく出かけましたが、もう卒業して家で、夕飯もせいぜい15分程度で終わらせてソファーでごろごろが日本人のようです。食事での家族団らん、スマートフォンを各自が駆使しながら家族で食事よりはましですけどね。
ただごくごく一般のご家庭は、ハムやチーズ、ナッツ、などをつまんで夕食を終わらせるという家族もたくさんいます。
 しかしEU加盟のおかげで、ヨーロッパの各国の伝統が崩れ始めてヨーロッパのどこに行っても空港のショップと同じように均一化した味気ないものになってしまいました。この個性あるスペインが面白くなくなっているのですから他の国も想像ができます。いい悪いは別にして面白くなくなったぜヨーロッパ。じゃんじゃん。

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