日本に行ったスペイン人の大方は、礼儀正しい日本人、食べ物が思っていた以上においしくこれまた安い、安いを連発します。社交辞令もあるんでしょうが、大方のスペイン人がファンになります。
6年ぶりの自分でさえ、デパートのてきぱきとした従業員の対応、鉄道で働くおじさんたちの仕事を知った動き、すがすがしささえ感じます。特にスペイン人の騒々しさの中で毎日生活している私は、日本の公共施設に一歩踏み込んだ時の静寂さは驚きを通りこして脅威にさえ感じられました。
道路にはもちろんたばこの吸殻、ごみなどまったく落ちてなく、仮に犬の糞が道路にこびり付いていたらすぐにおまわりさんが飛んできてすぐに事件になっちゃうんじゃないかと思われるほどの完璧さです。
誰もいないそしてまったく車の通っていない道路の信号、赤なもんで青になるまでジーっ待ってるお兄ちゃん。そこにたまたま出くわし、自分も当然青になるまで、ジーっと足止め、スペインだったら車がいなけりゃさっさと信号無視でしょ。
でも待てよ。日本で、もし、もし、解っちゃいるけど適時臨機応変に適用できなかったら、またいつも疑問が先に出てくる性格の人だったら、俗に言う落ちこぼれ、そんな野郎たちキット難義してるんだろうな日本での生活と、ふと感じたのでした。
外国で育った子供たちが大人になって日本に帰ると必ずぶつかりますよね。自分の息子たち、学校で自分を前面に出して主張しろと教えられます。意思表示しなければ、おバカさんとさげすまれて。こちらでは上司とだって意見が合わなければ、衝突しますよね。奥ゆかしいと言う言葉をまったく評価しないのがここ外国です。特にヨーロッパやアメリカは典型です。その習慣、文化の長所短所をなんとなく理解できるのは、日本で教育を受けて、大人になってから外国に住むようになった自分みたいな中途半端な教育を受けたものだけなのかも知れません。
スペイン人が、2,3週間の日本滞在で日本ファンになる、それはそれで、OKです。私も根底にはI LAVE NIPPONがギンギンにありますから。でも現に私は何十年もスペインにすんでい増す。そして年3万人の自殺者を出す国が日本です。アホを、怠け者をこれも一種の病気と笑いながら許しちゃう包容力のあるスペインの魅力も捨てたもんじゃありません。確かに一ヶ月もするとスペインに帰りたくなっちゃう心情、ヤハリ旅人には極楽でも、住むには妙にきつい日本かもしれませんね。
それにしても、日本のコンビ二は最高、大好き。