兄貴の友達が、奥さんと息子二人の計4人で、スペイン旅行ということで、マドリッドにエアーフランスの飛行機で到着しました。旅なれた家族らしく、最小限のお手伝いでどんどんエンジョイといったタイプで一安心しました。
旅は、最初の目的地への到着後、いかにホテルまで無事に行き着くかが今までの私の旅の経験上重要と言えます。第一日目、ホテル到着まで何もなければ、まー一安心で、第一関門パスのスタンプをいただくことができるのです。
仮に到着日にアクシデントがあると最後まで引きずる結果になります。そして一日目の緊張を持続しつつ、かつ新しいベッドに、いち早く適応し、かつ短い時間にて熟睡を試み、疲労を蓄積しないことがキーポイント、これなどは常識の常識なわけです。
一日目がトレド小旅行で、2日目がプラード美術館にて絵画の鑑賞ということでお供しました。日曜日の朝、混雑を予想していましたが、ラッキー並ばずに入場、14ユーロの入場料が高いか安いかはわかりませんが、スペインに30年いて今回で4回目の入場です。久しぶりの絵画鑑賞ゴヤ、ヴェラスケス。その家族は、絵画鑑賞が好きらしく、日本語の案内本、日本語解説のaudioを借りて、じっくりと観賞に入りました。
親父とお袋が、60歳を過ぎてから3回ほどスペインに着たんですが、親父もいやいやながらこのプラード美術に一回だけ来ました。10分もしないうちに入場のドアーのそばのいすに腰掛けて、お袋に俺はここで休んでいるから、お前ら見て来いの命令を告げて最後まで、その椅子で休んでいたのを今でも懐かしく思い出します。宗教画はどうもという人たくさんいますよね。
私も同じようなもんで、絵の中に描かれているおばさん、おじさんの背中を見て何番の腰椎がずれているとか、足の親指が,外反母趾気味なので、どう膝に影響するか.このおばさん大腿外側が夏みかんの皮みたく凸凹なので,脂肪腫があり,肝臓もいかれてるかなーなんて自分の仕事に結びつけてみてるわけです。
あの当時、コピーの機械もないし、写真だってないし、ただ絵が写真と同じ役目をしていたのだろうから、かなり正確な体の模写と思われます。
医者なんかは、絵の中のおじさんおばさんの顔色を見て、視診ぐらいできるんじゃないかと思います。その当時の病気なんかも予想できると思われます。
一つ疑問に思ったのは、絵の中のおばさん、みんなぽっちゃりして栄養十分の体をしてるんです。ふと考えて結論は、お抱え絵師は、貴族階級の人間を模写したわけで、裕福な体を模写したわけです。貧乏人は奴隷の如し、少量の飯で飢えを凌いでいた訳で、そんな人は、もちろんやせていただろうしそんな絵を仮に描いてもパトロンは金をくれないからだとの結論にたどりつきましがどんなもんでしょう。じゃんじゃん