指導者とはパート3

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 指圧界の重鎮の下で、勉強させていただいたことを、大変ありがたく思っています。私の時代はすでに浪越徳治郎先生が直接教えるクラスがほとんどなく、年に2回の特別授業があった程度でした。しかしスペインに衣を構えた後に、何回か外国での国際大会に出席させていただいた時に創始者の浪越徳治郎先生とご同行させていただきました。末席にて大先輩に交じって、お話を伺いました。あの頃は、まったくお金がない時でしたが無理をして大会に参加したことが、有形無形の今の私の財産になっています。

 今でも日本指圧専門学校で教鞭をとっている小林秋朝先生、ハワイの因泥先生,稲場敬護先生、何れも浪越徳治郎先生に直伝で教わった先生方です。そんな大先輩と今でも交友をもって、ご指導を授かっている光栄は、まさに私の宝と思っています。40年、50年の治療経験のある現役のバリバリの先生方です。この先生方が、教える絶妙感は治療を通じての実績から裏打ちした教えですので重さが違います。
 重鎮たちが決まって言う言葉は、初級のクラスを小野ちゃんが持ちなさい。じっくり白紙の生徒さんに、最初のいろはの指圧を教えなさい。と今でも言われます。このことは、私がヨーロッパで教えるようになり、つくづく実感したことでした。基礎がないのです。教える先生に指圧の基礎がないのです。基礎を習わずに指圧を語るのですから実力が知れています。フラメンコを習ったつもりが実はタンゴ、まさにそれなのです。最初に教えたあの日本人が悪いといっても、もう遅いのです。ただただ商売としてアメリカからわたってきた指圧がここまでヨーロッパで広がりを見せるとは、誰も思ってなかったので、それはそれでしょうがないのかもしれません。生徒が悪いのではありません。悪いのは指導者なのです。そのヨーロッパの、いや世界の指圧を、コントロールできなかった日本の指圧協会が悪いのです。
 今柔道は完全に主導権をフランスにとられました。空手だってスペインが、わが物顔です。指圧が、ヨーロッパでここまで広がったのは、逆に拘束がないからここまで広がったのかもしれません。
 整体と指圧、日本でどちらがネームバリューがありますか。指圧が国家試験だと、どれほどの人が知ってますか。指圧という職業にプライドを持ち、地位向上に日々努めて、免許のない従事者は徹底的に排除する、この意気込みがなければ、所詮つぶれます。医療は博学で、診たてもよく、診察も完璧でも、免許がなければ医者として、できないでしょ。処罰でしょ。
 解剖学の知識もない整体師が危ない首をいじくりまわして、ボキボキやって、音がしたら、はい入りました。このインチキを許す日本は、やはり正常ではありません。せめてSOTの基礎ぐらい習いなさいと言いたい処です。
 首の事故で、もめだしてる国は、ヨーロッパでも出てきています。これをナーナーと許してきた、日本の厚生省、そしてお役所に何も言わない指圧協会、どっちもどっちです。これだけの素晴らしい指導者がいて指圧が低迷している原因は何ですか。これだけわめいても微動だに動きませんね。手技療法は未来の仕事とヨーロッパは認めています。。マー、ヨーロッパで広がれば、日本も傾くかなー。でもそれまで持つかなー。どうでもいいかなー。だって日本は、今ゴールデンウイーク真っ最中だもの。

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