ブカレスト

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 ルーマニアの首都ブカレストに地元指圧協会の招きで、2日間の指圧講習のために行ってきました。旅行は、講習がらみがほとんどで、飛行場、ホテル、講習会場、レストラン、ホテルの定食コースが、もっぱらで、観光スポット無縁の旅が通常パターンなのですが、イタリア勢が今回のブカレストセミナーに助っ人に来てくれたので、助っ人勢に乗せられて夜遅くまで付き合わされてマドリッドに帰ってきたら、もう胃が,腸が悲鳴を上げて絶食をせざるを得ない状況になりました。ルーマニアの食事は、きついが実感でした。

 腸詰めのソーセージ、お肉お肉、それも、夕食ではなく深夜食です。ホテルにご帰還が12時の深夜、すぐにベッドに直行です。朝起きると胃の重いこと重いこと,大正漢方胃腸薬を一袋、びしっと決めて9時にセミナーがスタートです。ルーマニアは、やはり肉の国らしく、魚といっても鮭ぐらいしかないように思われました。きっと他にもあるんでしょうが、やはり旅人はこの程度の認識みたいです。
 ルーマニアは、ジプシーの発祥の国です。しかしブカレストは、比較的きれいな街で、よっぽどスペインよりという感じに見られました。店の店頭に座っての物乞いが、マドリッドではよくみられます。ルーマニアのジプシーたちです。鉄くず拾い、万引き、あの辺のお仕事は、スペインではすべてルーマニア人のお仕事です。また売春婦の筆頭はやはりルーマニア人です。出稼ぎの数の多さもルーマニア人です。スペイン人は誰も言いませんが,ルーマニアの第一印象はこの程度の先入観をスペイン人は持っていることは確かです。
 それが、首都ブカレストには見られません。通訳のロレダーナさんに聞くと、いっぱいいますよと即答。でも恥ずかしいから、一つの所に閉じ込めて出さないんじゃない。との答えが返ってきました。南米なんかそうなんですが、貧民街があってそこは、地元の人もタクシーもいかない、よそ者は、知らなくてよい場所が確かにここにもあるようです。旅行者が行くところと地元民が、語りたくない所、確かにあるんでしょうね。ただスペインになぜルーマニア人のその手が沢山いるかというとルーマニアは、法律が厳しく、バンバン罰するわけです。
 しかしスペインは、この手に超甘い国なんです。まず薬(ドロッガ)は、個人で吸ってもよいけど、売ってはダメですという訳の分からない法律があります。万引きしても300ユーロ以内の万引きですと、捕まっても調書を警察で取られて2時間で釈放です。300ユーロ以内で常習犯は万引きします。もし捕まってもすぐ釈放、仮に豚箱に入っても宿泊3食込み、万歳の輩たちです。
 ある知り合いが別荘にお世話になって暇なんで毎日チェスを教えてもらって、出所する頃には、いっぱしのチェス論を、が鳴るようになったという話を聞いたことがあります。何しろ禁固200年の囚人が、なんやかんやで、20年で出てくる国がスペインなんです。ヨーロッパの国々の大半が、東欧と比べると甘い法律ですので、東欧からの悪党は、やりたい放題が実態のようです。そんなわけで、ルーマニアからのジプシーものびのびとマドリッドで生きてるわけです。黒人さんも堂々と路上で、偽物ブランドバッグを売ってるし、やはりスペインは、パライソのようです。
 警察に通報しますよと脅しをかけてごらんなさい。相手は笑って通報すればと答えるはずです。
 ブカレストは、古い廃家が目につきます。この廃家をリフォームして住んだらいいだろうなと思って通訳のロレダーナさんに聞くと今お金持ちがドンドン買いまくってリフォームしては又売ってと金持ちと貧乏人の格差が広がっているとのことです。レストランの給仕さんのお給料が、3万円、事務職の人が5万円の世界がルーマニアの現実があります。ブカレストのレストランや喫茶店、そしてビヤホール、結構いい値段だったけど、旅行者さんのお値段だったようです。特に地方都市は、厳しいようです。
 ルーマニアで一番気を付けることは、タクシー、この結論に達したのは、参加者のほとんどでした。メーターがついていても、最初に運転手と交渉が始まります。メーターは、まったく信用がなく恐ろしい速さでメーターがカチャカチャ動くとのことです。同行のイタリア人が、いつも運転手と交渉していましたが、交渉決裂、はい、隣のタクシーと根気よく交渉して乗車です。目的地に到着ハイ、乗る時に交渉した料金を手渡すと、信号待ちで時間がかかった等、いちゃもんつけてアップの要求。地元民も眉をしかめるタクシーの運ちゃんたちが、妙に印象に残ったブカレストでした。
 指圧の本や、オリジナルTシャツをマドリッドから持っていき,小遣い銭を稼ごうと意気込みましたが、まったく売れず、3万円の給料じゃ、買う訳ないと深く反省して持ち帰りました。
 ただ私たちを招待してくれたルーマイア指圧協会のメンバーの人達や通訳のロレダーナさん、すべての私たちの周りにいた人達は、良い人達だったことは、間違いありません。貧すれば鈍する。衣食足りて礼節を知るの意味をまじかに味わったブカレストの指圧講習会でした。それにしても胃が重い...。

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