君は指圧の効用を知っているか。

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指圧の効用は何ですかとよく聞かれます。ストレス社会に打ち勝つ体を維持するために週一の指圧が、都会に住む人たちには、必要なんですと、スマイル顔で無難に答えます。しかし大体の当指圧院に訪れる患者さんは、ぎっくり腰や寝違いなどのある日突然的な、体の変化が急に訪れ、心の準備ができないままの痛さのためにパニック状態になり、医者に行くと、検査結果重視で時間がかかるので、取り合えず、痛みが取れれば、めっけもの程度でアポを取ってくる人が大半何だと思います。

 要は、針だろうが、。按摩だろうが、整体だろうが、日本人がやろうが、国籍不明の怪人がやろうが、誰がやろうが関係ないのです。その時の痛みさえ取れれば大体の患者さんはそれで満足な訳です。理想の指圧哲学など誰も聞いてくれません。そんなものなのです。私は、浪越の門下です。私は、日本のライセンスを持っています。実は全然関係ありません。要は、痛みさえ、緩和すれば、いいねえ―のボタンが押されるのです。
 民間療法の欠点、利点、西洋医学の欠点、利点を日本人はわきまえていてその時その時に即座に判断して、西洋医学の先生には、それなりの敬意を表して、病院の待合室にて、無言で順番が来るまでじっと待つわけです。葛根湯医者は、人気がなく、派手にバンバン検査させ、バンバン薬を飲ませる医者が、マー素人目には、いい医者になるわけです。
 検査では、結果がギリギリでも一様セーフティーラインに入ってれば安心して胸をなでおろすのです。この辺が、大方の満足度の指標です。これでいいんだと思います。早期検査で、病の根源を絶つことは、派手さはないけど西洋医学の完璧な人間様への大貢献です。まさに予防医学の勝利です。この辺が本当の西洋医学の仕事なのかもしれません。
 しかし私たちは、世界初の心臓移植,癌へのオペによる挑戦、遺伝子操作等、とかく派手なことばかりがニュースになり、主人公になりがちの傾向はどの世界でも同じです。しかしこの辺は、地球の総人口数からかんがみるとほんのちっぽけな比率の貢献度になります。
 はだしの医者、離島の医者、この辺に話題が行ってもいいのですが、この辺は物語の世界か、たまのテレビの特番で観ればいいのだと世間は解釈しているのでした。大部分の人間は、日常で起こったよくわからない痛みや症状に苦しめられています。この辺の生活習慣病に毛の生えたセクションはお医者さんは、苦手のようです。その辺は、町のおばさん、おじさんがよく知っていて日常生活の中で起こる、ごくごく、医者に行くほどでもない苦しみは、案外気楽に私たちの分野に足を運ぶみたいです。この辺を知っているのが日本人の奥行きの深さみたいです。
 私たちは、とりあえず痛みを取ることに生きがいを感じます。もちろん勉強をして自分なりの私設理論を作り、井の中の蛙になるのでした。ただその行為は食うための手段であるとプロなら十分理解しています。指圧の効用は、実はもっと単純でかつ素晴らしいものがあるのです。
 週2回、指圧を定期的に受けるこれが私の言いたいことです。指圧を定期的に受けてると体が超敏感になります。疲れたと感じたら本能が休むことを要求します。無理をすると体からの警告反射を常に出して原始本能を呼び起こします。俗にいう勘が鋭くなります。動物の勘がよみがえるわけです。痛みは体からの警告です。このことを理解すれば何も怖くなくなります。極端に言うと、体に素直になれということです。私はこの警告のお陰で、2回ほど命を救われました。体への投資です。安い高いのご意見は、人それぞれです。サラリーマンほど体の投資は必要なのですが、やはり自営のおっさんおばさんは体が資本ですので金をかける人が沢山いるようです。これが指圧の効用です。ただ人それぞれ人間には寿命があります。指圧を受けるイコール、寿命の全うです。
 無理をすると寿命を縮めます。ストレスをため続けるとアレルギーのような反応が体に出てきます。癌もその一種かもしれません。寿命を全うしたければ、欲張らない、えばらない、頑張らないの実践と操体の創始者が言ってますが、この3つの実践と週1回の指圧。この辺をクリヤーできればハッピー人生まっしぐらといえそうです。
 良く、私は風邪をこの方、引いたことがないと自慢げにいう人がいます。自分では丈夫な体の所有者と思っているわけですが、私たちプロの目から見るとまったく反対で、体の反応が麻痺して警告の発信さえも分からない訳です。体が麻痺状態が慢性的に続いているわけです。乾布摩擦で満足しているおっさんと同じです。カエルのかまゆでの如く、気が付いたら、はいおしまいにならないように十分気を付けてください。久しぶりにジャンジャン。

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