解剖学

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手技療法のメッカ、アメリカではカイロプラクターはれっきとした医師です。医師という意味は、西洋医学を学んで医者となった人たちのカルキュラムを消化しているということです。すなわち診断もできますし、注射も薬の処方もOKということです。またスポーツドクターはスポーツ選手専門にケアーをしています。もちろんその中にはスポーツ選手のための手技療法家もたくさんのテクニックを使用して活躍の市場を広めております。その全ての手技療法家の基礎となっているのが解剖学です。

 筋肉の作用、起始。停止を頭に入れることは最低の常識です。その常識の上で経絡を学べば、拮抗筋の虚実がわかってきます。背側部と腹部の関係がわかってきます。へそから上部、へそから下部の関係も解ってきます。X(アスパ)の関係もわかってきます。バランスをとるという意味も分かってきます。そうすると全ての手技療法の目指す自然治癒力を高めるという単純な自然の法則が見えてきます。この法則を理解すると面白いように患者さんの症状が変化します。痛みがどのように現れて消えてゆくのかその過程が理解できます。

ほっといても治る状態のときは蹴っ飛ばしても何をしても治るのです。また症状が坂道を転げきっていない状態であればどんなに一流の先生であろうと治りません。治る時期を見極めて接触するのがプロです。おいしいところだけを食べちゃうのがプロなのです。その辺が解ると治療も楽しくなります。

 何回勉強しても忘れちゃうのが筋肉の起始、停止です。いまでも時間があれば解剖の本を見ています。今夢中になっているのが胃経の三里あたりの筋肉です。前脛骨筋を中心に足裏のどこに停止しているか、また親指を伸展させる筋肉はどの経絡が走行するかこれが楽しくて時間もたつのも忘れて治療所で一人ぶつぶつ独り言を放っています。日曜日も土曜日も暇があれば治療所でぶつぶつやっています。嫁さんはとうの昔に勝手にすればです。でも楽しいですね。痛みのメカニズムの種明かしです。

 ハワイの解剖実習に参加して、大腰筋はどこか体の部分で、直接触れることができるところがありますかとスポーツドクターに聞きました。即答でありませんの答えが返ってきました。確かに直接触れられません。しかしイメージすると大腰筋をマニプレーションできる場所があります。この腰痛ポイントを操作(指圧)すると楽になります。膝窩部のポイントとコンビで使用すると大変良い結果が出ます。

いまでも患者さんをモルモットにしていろんな技を実験しています。やっぱり基礎は解剖なんです。気で治しちゃうなんて言う豪傑も世間には、いらっしゃるようですが、筋肉の名前も出てこない先生が整体の生徒相手に荒稼ぎしているなんて聞くとムットするのは私がまだひよっ子で、修行が足りない証拠ということ何ですね。

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